ペルーにすむブラシのような口をしたキクイサビゾウムシ(Rhinostomus barbirostris)を紹介します。
この個体の体長は5cm程度です。オスは写真のように口の周辺に毛がびっしり生えてブラシのようになっています。メスには毛がなく口は短くなります。
口のアップですが、本当に毛がびっしりです。また、頭のほうに少し毛が生えています。
裏から見るとより頭も口もびっしり毛が生えていました。また、目が大きく裏側ではくっついてしまっています。
横からだとより下側がフサフサなのがわかります。
オスはこのブラシ状の口を何に使うのかというと、メスの体をなでて求愛をします。メスがヤシの倒木に産卵用の穴を口で掘っているとき、オスはメスの口から背中の翅を、横から優しくブラシでなでて、求愛するそうです。さっきの写真のように裏に毛が多いほうが撫でやすそうですね。また目が下にもあるのでちゃんとなでれているか、確認しやすそうです。
別のオスたちがメスと交尾しようとやって来ると、元からいたオスは長い口で下からすくいあげるように後から来たオスたちを投げ飛ばして闘うそうです。
疑問に思ったのは昆虫は身体が固いので、ブラシでなでられたら気持ちいいのでしょうか。実際にペルーに行ってみて確かめてみたいですね。
*参考文献:Eberhard, W. G. 1983. Behavior of adult bottlebrush weevils (Rhinostomus barbirostris) (Coleoptera: Curculionidae). Revista Biología Tropical 31: 233-244.
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